Atılacakken Lifi Tadını Değiştiren Yosun
A2 · Food & Cuisine
花[はな]は和食[わしょく]レストラン「松[まつ]」で見習い[みならい]として働い[はたらい]ています。毎朝[まいあさ]六[ろく]時[じ]、彼女[かのじょ]の仕事[しごと]は出汁[だし]を作る[つくる]ことです。
今日[きょう]は大切[たいせつ]な日[ひ]です。有名[ゆうめい]な料理[りょうり]評論家[ひょうろんか]が来[き]ます。料理長[りょうりちょう]の村田[むらた]さんは緊張[きんちょう]した顔[かお]で言い[いい]ました。「今日[きょう]の出汁[だし]はとても大切[たいせつ]です。丁寧[ていねい]に作っ[つくっ]てください」
「はい」と花[はな]は答え[こたえ]ました。でも、心[こころ]の中[なか]は不安[ふあん]でした。
出汁[だし]の準備[じゅんび]を始め[はじめ]ました。花[はな]は棚[たな]から昆布[こんぶ]を取り出し[とりだし]ましたが、足り[たり]ません。棚[たな]の奥[おく]を探す[さがす]と、古い[ふるい]昆布[こんぶ]を一[いち]枚[まい]見つけ[みつけ]ました。その昆布[こんぶ]は黒く[くろく]て、表面[ひょうめん]に白い[しろい]粉[こな]がありました。近く[ちかく]に「捨てる[すてる]」と書い[かい]た古い[ふるい]紙[かみ]がありました。
「これは捨てる[すてる]ものだ」と花[はな]は思い[おもい]ました。でも、昆布[こんぶ]が足り[たり]ません。村田[むらた]さんはもう台所[だいどころ]にいませんでした。花[はな]はためらいましたが、その古い[ふるい]昆布[こんぶ]を水[みず]に入れ[いれ]ました。
三十[さんじゅう]分[ふん]後[ご]、台所[だいどころ]にいい香り[かおり]が広がり[ひろがり]ました。花[はな]が味見[あじみ]をすると、その味[あじ]は深く[ふかく]て豊か[ゆたか]でした。いつもの出汁[だし]とは全然[ぜんぜん]違い[ちがい]ました。
その夜[よる]、評論家[ひょうろんか]は椀物[わんもの]を飲み[のみ]、言い[いい]ました。「村田[むらた]さん、今日[きょう]の出汁[だし]は最高[さいこう]です。今まで[いままで]で一番[いちばん]いい味[あじ]です」
村田[むらた]さんは驚い[おどろい]て台所[だいどころ]へ行き[いき]ました。「花[はな]、今日[きょう]の昆布[こんぶ]は何[なん]を使い[つかい]ましたか?」
花[はな]は正直[しょうじき]に話し[はなし]ました。「すみません。棚[たな]の奥[おく]にあった古い[ふるい]昆布[こんぶ]を少し[すこし]使い[つかい]ました。足り[たり]なかったので……」
村田[むらた]さんは笑い[わらい]ました。「あの昆布[こんぶ]ですか!三[さん]年間[ねんかん]、大切[たいせつ]にしていた昆布[こんぶ]です。師匠[ししょう]から教わっ[おそわっ]た特別[とくべつ]な方法[ほうほう]で、ゆっくり時間[じかん]をかけたものです。ずっと忘れ[わすれ]ていました」
花[はな]は顔[かお]を上げ[あげ]ました。「でも、『捨てる[すてる]』と書い[かい]てありましたよ?」
村田[むらた]さんは恥ずかし[はずかし]そうに言い[いい]ました。「ああ、それは昔[むかし]の紙[かみ]です。本当[ほんとう]に失礼[しつれい]しました」
その夜[よる]、花[はな]は思い[おもい]ました。捨て[すて]られるはずだった昆布[こんぶ]が、最高[さいこう]の一[いち]皿[さら]を作り[つくり]ました。花[はな]は明日[あす]も丁寧[ていねい]に出汁[だし]を作ろう[つくろう]と思い[おもい]ました。