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A középiskolás, aki nem lőtte ki az utolsó nyilat a kjúdó döntőjében

県[けん]大会[たいかい]の決勝[けっしょう]の日[ひ]、会場[かいじょう]は静か[しずか]でした。

青葉[あおば]高校[こうこう]と北山[きたやま]高校[こうこう]は同じ[おなじ]点[てん]でした。青葉[あおば]高校[こうこう]の最後[さいご]の選手[せんしゅ]は、二[に]年生[ねんせい]の直人[なおと]です。直人[なおと]が的[まと]に当てれ[あてれ]ば、青葉[あおば]高校[こうこう]が優勝[ゆうしょう]します。

「直人[なおと]、いつも通り[とおり]でいいよ」

キャプテンの健太[けんた]が言い[いい]ました。でも、声[こえ]は少し[すこし]震え[ふるえ]ていました。三[さん]年生[ねんせい]の健太[けんた]にとって、この大会[たいかい]は最後[さいご]でした。客席[きゃくせき]には直人[なおと]の両親[りょうしん]もいました。健太[けんた]は三[さん]年間[ねんかん]、毎日[まいにち]練習[れんしゅう]してきました。

直人[なおと]は矢[や]を弓[ゆみ]にかけ、ゆっくり弓[ゆみ]を上げ[あげ]ました。その時[とき]、的[まと]の後ろ[うしろ]で白い[しろい]服[ふく]の人[ひと]が動き[うごき]ました。風[かぜ]ではありません。人[ひと]でした。

そこは危険[きけん]な場所[ばしょ]です。だれも入っ[はいっ]てはいけません。しかし、一[いち]年生[ねんせい]の部員[ぶいん]が、落ち[おち]た矢[や]を取り[とり]に入っ[はいっ]ていました。係[かかり]の人[ひと]が安全[あんぜん]の合図[あいず]を間違え[まちがえ]たのです。

残り[のこり]時間[じかん]は五[ご]秒[びょう]でした。

「射[い]て!」と健太[けんた]が叫び[さけび]ました。

直人[なおと]は弓[ゆみ]を引き[ひき]ました。今[いま]、射れ[いれ]ば優勝[ゆうしょう]できるかもしれません。でも、矢[や]が的[まと]から外れ[はずれ]たら、その人[ひと]に当たる[あたる]かもしれません。

残り[のこり]二[に]秒[びょう]。直人[なおと]は弓[ゆみ]を下ろし[おろし]ました。

「人[ひと]がいます!」と叫ぶ[さけぶ]と、大きな[おおきな]ベルが鳴り[なり]ました。時間[じかん]が終わり[おわり]、直人[なおと]は最後[さいご]の一[いち]本[ぽん]を射た[うた]なかったのです。

係[かかり]の人[ひと]たちは話し合い[はなしあい]、決勝[けっしょう]を次の日[つぎのひ]にやり直す[やりなおす]ことにしました。

帰り道[かえりみち]、健太[けんた]は言い[いい]ました。

「ごめん。俺[おれ]は優勝[ゆうしょう]しか見[み]ていなかった。お前[おまえ]は人[ひと]を見[み]ていた。明日[あす]、一緒[いっしょ]に勝とう[かとう]」

直人[なおと]は笑い[わらい]ました。最後[さいご]の一[いち]本[ぽん]は射[い]ませんでした。でも、直人[なおと]は大切[たいせつ]な人[ひと]を守り[まもり]ました。明日[あす]、二人[ふたり]はもう一度[いちど]、弓[ゆみ]を持ち[もち]ます。