Mesaj brusc de la partenerul de șah al bunicului

La trei luni după moartea bunicului său, Kenji, în vârstă de 32 de ani, primește seara târziu un mesaj LINE de la un necunoscut – partenerul de șah al bunicului său – care spune că are ceva de returnat, ceva ce, conform familiei, nu ar mai trebui să existe.

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はじめまして。橋本[はしもと]浩一[こういち]さんの将棋[しょうぎ]仲間[なかま]です。

ずっとお預かり[あずかり]しているものがあります。

橋本[はしもと]健二[けんじ]さんに、お渡し[わたし]したいのです。

えっ、どなたですか?

祖父[そふ]はもう3か月[かげつ]前[まえ]に亡くなり[なくなり]ました。

失礼[しつれい]いたしました。田中[たなか]義雄[よしお]と申し[もうし]ます。

亡くなっ[なくなっ]たこと、春[はる]に聞き[きき]ました。

浩一[こういち]さんから、健二[けんじ]さんの連絡先[れんらくさき]を教え[おしえ]ていただいていました。

田中[たなか]さん…祖父[そふ]の将棋[しょうぎ]仲間[なかま]、ですか。

知り[しり]ませんでした。

はい。8年間[ねんかん]、毎週[まいしゅう]火曜日[かようび]に将棋[しょうぎ]を指し[さし]ておりました。

8年間[ねんかん]も。

失礼[しつれい]ですが、お預かり[あずかり]しているもの、というのは何[なん]ですか?

小さな[ちいさな]桐[きり]の箱[ばこ]です。

中[なか]に将棋[しょうぎ]の駒[こま]が入っ[はいっ]ています。

…将棋[しょうぎ]の駒[こま]。

すみません、確認[かくにん]させてください。

祖父[そふ]は亡くなる[なくなる]前[まえ]に、持ち物[もちもの]を全部[ぜんぶ]整理[せいり]したと聞い[きい]ています。

将棋[しょうぎ]の駒[こま]も、骨董屋[こっとうや]に売っ[うっ]たと家族[かぞく]から聞き[きき]ました。

そうでしたか。

この箱[ばこ]は、売ら[うら]なかったようです。

「これだけは売り[うり]たくない」と浩一[こういち]さんはおっしゃっていました。

「これだけは売り[うり]たくない」…

それはいつのことですか?

昨年[さくねん]の12月[がつ]です。

浩一[こういち]さんが箱[ばこ]を持っ[もっ]てきて、わたしにあずけました。

「もし自分[じぶん]に何[なん]かあったら、健二[けんじ]に渡し[わたし]てほしい」と言わ[いわ]れました。

昨年[さくねん]の12月[がつ]に…

健二[けんじ]は立ち上がっ[たちあがっ]て、部屋[へや]の中[なか]を少し[すこし]歩い[あるい]た。祖父[そふ]が亡くなっ[なくなっ]たのは2月[がつ]だ。12月[がつ]は、亡くなる[なくなる]2か月[かげつ]前[まえ]のことだ。

少し[すこし]驚い[おどろい]ています。

なぜ祖父[そふ]は、家族[かぞく]ではなく田中[たなか]さんに頼ん[たのん]だのでしょう。

えっと…文字[もじ]を打つ[うつ]のが遅く[おそく]て、すみません。声[こえ]で話し[はなし]ていいですか。浩一[こういち]さんはこう言い[いい]ました。「この箱[ばこ]のことは、家族[かぞく]には内緒[ないしょ]にしてほしい。でも健二[けんじ]にだけは渡し[わたし]てほしい」と。少し[すこし]笑い[わらい]ながら言っ[いっ]ていましたが、目[め]は真剣[しんけん]でした。それから、健二[けんじ]さんのことをよく話し[はなし]てくれましたよ。子供[こども]のころ、将棋[しょうぎ]がとても強かっ[つよかっ]たって。

…

その駒[こま]、どんな駒[こま]ですか?

黄楊[つげ]の駒[こま]です。古く[ふるく]て、色[いろ]が飴色[あめいろ]になっています。

浩一[こういち]さんはいつも丁寧[ていねい]に布[ぬの]で拭い[ふい]ていました。

お預かり[あずかり]している桐[きり]の箱[ばこ]です。

…これ、見[み]たことあります。

子供[こども]のころ、祖父[そふ]の家[いえ]にあった気[き]がします。

そうですか。

浩一[こういち]さんは「40年[ねん]前[まえ]に買っ[かっ]た駒[こま]だ」とおっしゃっていました。

40年[ねん]前[まえ]…

わたしが生まれ[うまれ]た年[とし]です。

…そうですか。

健二[けんじ]さん。

浩一[こういち]さんはよくこう言っ[いっ]ていました。

「健二[けんじ]はいつかまた将棋[しょうぎ]を指す[さす]と思う[おもう]」と。

…田中[たなか]さん、ありがとうございます。

直接[ちょくせつ]、受け取り[うけとり]に行っ[いっ]てもいいですか。

もちろんです。ぜひいらしてください。

わたしも、浩一[こういち]さんのお孫[まご]さんにお会い[あい]したかったです。

来週[らいしゅう]の火曜日[かようび]はいかがでしょう。

地区センター[ちくせんたー]で待ち合わせ[まちあわせ]できますか?

火曜日[かようび]はちょうど将棋[しょうぎ]の日[ひ]です。

ぜひ来[き]てください。

わかりました。

…祖父[そふ]のこと、もっと教え[おしえ]てください。

将棋[しょうぎ]を指し[さし]ていたころのこと、わたしは全然[ぜんぜん]知ら[しら]なかったので。

もちろんです。話し[はなし]たいことがたくさんあります。

浩一[こういち]さんは、本当[ほんとう]に面白い[おもしろい]方[かた]でした。

そう言っ[いっ]てもらえると、うれしいです。

来週[らいしゅう]、よろしくお願い[ねがい]します。

こちらこそ。

では、火曜日[かようび]にお待ち[まち]しております。

夜[よる]遅く[おそく]に失礼[しつれい]しました。

いえ、連絡[れんらく]してもらえてよかったです。

本当[ほんとう]にありがとうございました。

健二[けんじ]はスマホを置い[おい]た。部屋[へや]は静か[しずか]だった。祖父[そふ]が8年間[ねんかん]、毎週[まいしゅう]火曜日[かようび]に将棋[しょうぎ]を指し[さし]ていた。健二[けんじ]は一度[いちど]も知ら[しら]なかった。画面[がめん]が暗く[くらく]なるとき、健二[けんじ]は少し[すこし]だけ笑っ[わらっ]た。