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祭りの太鼓を一度だけ打たなかった少年

人[ひと]がたくさんいる夏祭り[なつまつり]の日[ひ]でした。 ソラは大きな[おおきな]太鼓[たいこ]の前[まえ]にいました。今日[きょう]は初めて[はじめて]、みんなの前[まえ]で太鼓[たいこ]を打ち[うち]ました。 「ドン、ドン、ドン!」

太鼓[たいこ]の音[おと]で、みんなが踊り[おどり]ました。赤い[あかい]ゆかたのミオも踊っ[おどっ]ていました。 ソラはミオの足[あし]を見[み]ました。赤い[あかい]ぞうりがぬげそうでした。でも、ミオは気づい[きづい]ていませんでした。

次[つぎ]は大きな[おおきな]ジャンプでした。ぞうりがぬげたら、ミオは転び[ころび]ます。

ソラはばちを上げ[あげ]ました。でも、一度[いちど]だけ、太鼓[たいこ]を打ち[うち]ませんでした。 太鼓[たいこ]の音[おと]が消え[きえ]ました。みんなも止まり[とまり]ました。ミオは足[あし]を見[み]ました。 「あっ、ぞうり!」 ミオはすぐにぞうりを直し[なおし]ました。

祭り[まつり]のリーダーがソラに聞き[きき]ました。 「どうして打た[うた]なかったの?」 「ミオが転び[ころび]そうでした」 リーダーはミオの足[あし]を見[み]ました。 「そうですか。では、もう一度[いちど]!」

「ドン!」 太鼓[たいこ]が鳴り[なり]ました。ミオは高く[たかく]ジャンプしました。みんなも笑い[わらい]ました。 祭り[まつり]のあと、ミオはソラに言い[いい]ました。 「あの音[おと]がなくて、よかったです」 ソラは太鼓[たいこ]に手[て]を置き[おき]ました。太鼓[たいこ]を打た[うた]ないことも、大切[たいせつ]だと思い[おもい]ました。