Ett nummer fattas i kolumbariet

När en enkel siffervändning i en familjechatt i Kyoto avslöjar en nisch som tyst har huserat ett okänt namn i femtio år, börjar tandsköterskan Misako förstå vad hennes bortgångna mor ensam bar med sig – varje vår, utan ett ord – ända till slutet.

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田中[たなか]家[か]ご一同[いちどう]様[さま]、先日[せんじつ]はお越し[こし]いただきありがとうございました。このたびの納骨[のうこつ]日程[にってい]に向け[むけ]て、改めて[あらためて]ご確認[かくにん]をさせていただきます。ご登録[とうろく]の区画[くかく]番号[ばんごう]は「C棟[むね]14番[ばん]」でよろしいでしょうか?

ありがとうございます。……少し[すこし]待っ[まっ]てください。

末永[すえなが]さん、手元[てもと]にある書類[しょるい]には「C棟[むね]41番[ばん]」と書い[かい]てあります。14番[ばん]ではなく。

14と41、逆[ぎゃく]じゃない?😅

打ち間違い[うちまちがい]でしょ

ご確認[かくにん]いたします。少々[しょうしょう]お待ち[まち]ください。

お待た[また]せいたしました。確認[かくにん]いたしましたところ、当[とう]施設[しせつ]の記録[きろく]では、お母様[おかあさま]のお名前[なまえ]は「C棟[むね]41番[ばん]」に登録[とうろく]されております。先ほど[さきほど]の「14番[ばん]」はこちらのご連絡[れんらく]ミスでございました。大変[たいへん]失礼[しつれい]いたしました。

よかった。やはり41番[ばん]ですね。

ひやりとしたー笑[わらい]

OK

ただ……一[いち]点[てん]、ご報告[ほうこく]しなければならないことがございます。

はい。

「C棟[むね]41番[ばん]」なのですが、現在[げんざい]すでに別[べつ]の方[ほう]のお骨[ほね]が納め[おさめ]られており、名札[なふだ]もついております。

え?

どういうこと

え……?

当[とう]施設[しせつ]の過去[かこ]の記録[きろく]を調べ[しらべ]ましたところ、C棟[むね]41番[ばん]は田中[たなか]家[か]の区画[くかく]として登録[とうろく]されているのですが、数十[すうじゅう]年[ねん]前[まえ]からすでに別[べつ]の方[ほう]のお名前[なまえ]が入っ[はいっ]ている状態[じょうたい]でございます。詳細[しょうさい]については古い[ふるい]台帳[だいちょう]を確認[かくにん]しないと分から[わから]ない部分[ぶぶん]もございますが、名札[なふだ]には「田中[たなか] 愛[あい]」とございます。

田中[たなか] 愛[あい]…

誰[だれ]

うちの親戚[しんせき]?聞い[きい]たことない名前[なまえ]だけど

私[わたくし]も知ら[しら]ない。お母さん[おかあさん]から一度[いちど]も聞い[きい]たことがない名前[なまえ]です。

母方[ははかた]の縁者[えんじゃ]かな

末永[すえなが]さん、その方[ほう]がいつ頃[いつごろ]納骨[のうこつ]されたか分かり[わかり]ますか?

はい。古い[ふるい]台帳[だいちょう]によりますと、昭和[しょうわ]47年[ねん]に納骨[のうこつ]されております。

昭和[しょうわ]47年[ねん]……

美佐子[みさこ]は静か[しずか]に計算[けいさん]した。1972年[ねん]。自分[じぶん]が生まれる[うまれる]六[ろく]年[ねん]前[まえ]。

それ俺[おれ]が生まれる[うまれる]ずっと前[まえ]だ

俺[おれ]が生まれる[うまれる]二[に]年[ねん]前[まえ]

お兄ちゃん[おにいちゃん]、昭和[しょうわ]49年[ねん]生まれ[うまれ]だったよね。

うん

……末永[すえなが]さん、明日[あす]一人[ひとり]でそちらに伺っ[うかがっ]てもいいですか。実際[じっさい]に区画[くかく]を見[み]てみたくて。

もちろんでございます。ご都合[ごつごう]のよいお時間[じかん]にお越し[こし]ください。古い[ふるい]台帳[だいちょう]もできる限り[できるかぎり]準備[じゅんび]しておきます。

美佐子[みさこ]姉ちゃん[ねえちゃん]、俺[おれ]も行こう[いこう]か?

大丈夫[だいじょうぶ]。まず一人[ひとり]で行っ[いっ]てみる。

美佐子[みさこ]は淡い[あわい]灰色[はいいろ]のブラウスを着[き]て、C棟[むね]41番[ばん]の前[まえ]に立っ[たっ]た。ひんやりした石[いし]の廊下[ろうか]の奥[おく]に、小さな[ちいさな]扉[とびら]。その前[まえ]に、枯れかけ[かれかけ]た小菊[こぎく]が一[いち]輪[りん]、静か[しずか]に置い[おい]てある。

41番[ばん]の扉[とびら]の前[まえ]に残さ[のこさ]れていた、一[いち]輪[りん]の枯れ[かれ]た小菊[こぎく]。

お母さん[おかあさん]が置い[おい]ていったんだと思う[おもう]。最近[さいきん]まで、ここに来[き]てた。一人[ひとり]で。

えっ…

…

あのね、末永[すえなが]さんに古い[ふるい]台帳[だいちょう]を見せ[みせ]てもらって。「田中[たなか] 愛[あい]」っていう名前[なまえ]、昭和[しょうわ]47年[ねん]の3月[がつ]に生まれ[うまれ]て、5月[がつ]に亡くなっ[なくなっ]てる。生後[せいご]ふた月[がつ]。お父さん[おとうさん]とお母さん[おかあさん]の名前[なまえ]でちゃんと登録[とうろく]されてた。……たぶん、私たち[わたしたち]のきょうだいだよ。

………

お姉ちゃん[おねえちゃん]が、いたってこと

親父[おやじ]は知っ[しっ]てたのかな

分から[わから]ない。でもお母さん[おかあさん]は知っ[しっ]てた。ずっと知っ[しっ]てて、ここに一人[ひとり]で来[き]てたんだと思う[おもう]。

なんで言っ[いっ]てくれなかったんだろ😭

…言え[いえ]なかったんだろう

41番[ばん]、最初[さいしょ]からこの区画[くかく]を買っ[かっ]たのは、愛[あい]ちゃんのそばに来る[くる]ためだったんじゃないかな。最後[さいご]は隣[となり]に入り[はいり]たかった、そういうことだと思う[おもう]。

胸[むね]が痛い[いたい]

そうか

そういうことか

末永[すえなが]さんに確認[かくにん]したら、42番[ばん]がまだ空い[あい]てるって。お母さん[おかあさん]の区画[くかく]をそこにしていただけるか聞い[きい]たら、対応[たいおう]できるって言っ[いっ]てくださった。

それにしよう

うん

じゃあそうする。お母さん[おかあさん]、隣[となり]に行ける[いける]から。

枯れ[かれ]た花[はな]、今日[きょう]新しい[あたらしい]のと替え[かえ]てきた。

ありがとう、姉ちゃん[ねえちゃん]

…ありがとう

今日[きょう]の準備[じゅんび]できた?

うん。白い[しろい]小菊[こぎく]、二[に]束[たば]買っ[かっ]てある。

二[に]束[たば]?

お母さん[おかあさん]の分[ぶん]と、愛[あい]ちゃんの分[ぶん]。

…そうだね🌼

行こう[いこう]